顧問社労士の部屋 建設専門の社労士が労働安全についてわかりやすく説明します。

今年度注目の助成金が大変なことに!

 今年度新しくできた助成金で、「介護支援取組助成金」という助成金があります。従業員が家族の介護と仕事の両立しやすい環境を整備することが目的の助成金です。実際に介護が必要な労働者がいなくても、申請できることから「関単にもらえる助成金」として爆発的な申請件数が上がっているようです。助成金額は1社につき60万円です。

 

 厚生労働省は、ここまで申請数があると予想していなかったようで、予算枠がすぐに埋まってしまうペースになってしまっているようです。実際に、どのような事業者が申請しているかというと、社員が一人しかいない企業等が随分とあるようです。実態としては、介護環境の整備は目的ではなく、お金をもらうための手段となってしまっています。

 

厚労省が、余りにも関単に助成金がもらえるしくみを作ってしまったがゆえに、このような事態になっていますが、実際に困るのは事業者のほうではないでしょうか?なぜなら、予算がすぐになくなってしまっては、助成金の効果が多くの企業に及ばず、一部の企業にしか行き届かなくなるからです。

 

関単にもらえる助成金は確かに事業者にとってはありがたいものですが、大きな抜け穴の空いた設計は困りものです。今後この助成金に限らず、支給のハードルが上がることが予測されます。

 

 

 

 

顧問社労士の部屋プロフィール

井上敬裕

井上敬裕 社会保険労務士・中小企業診断士

大田市場青果工場で約8年間工場長を務めた後独立。
工場の生産性・安全衛生管理と人事労務管理の両方をワンストップで行うことができる。フォークリフト講師の資格を持っている。