顧問社労士の部屋 建設専門の社労士が労働安全についてわかりやすく説明します。

心の5S

仕事柄いろんな会社を訪問して感じることですが、5Sができているかどうかで、大体その会社の経営状況を予測することができます。これは労働災害にも言えることで、事故が多い会社は何らかの経営的な問題を抱えていると言って問題ないでしょう。

 

5Sや労働安全衛生と職場での管理や対策が当たり前のように叫ばれていますが、ルールや制度、行動はあくまで結果の世界であり、原因はすべて人間の心の世界にあります。心にはいい心悪い心があります。心の中で、悪い心、思いをいかに摘み取って、いい心や思いに転換することができるかが、実は行動や結果に大きな影響を与えます。私はこのことを心の5Sと呼んでいます。

 

心の5Sは分かっているようで分からない、他人に気づかれることがないので必要ない、プライベートの領域なので誰も介入しない、国や法律、取引先あるいは上司、同僚も干渉してくれない、たまに親切な社長や先輩がアドバイスしてくれるだけで、多くの人が気にしていない、もっと言えば気にすることすらしないというのが現状だと思います。

 

昨年末からメンタルヘルスチェックが義務化されましたが、これはあくまでも本人と会社とのかかわり方のチェックと改善、職場内の労働環境や人間関係のチェックと改善で、膨大な心の一部分を扱うにすぎません。人の心には仕事以外の私生活が大きな影響を与えます。私生活での不満や不安な心を仕事にそのまま持ち込んで、問題や事故を起こした例は枚挙に暇がありません。

 

心の5Sは2段階あります。まずは仕事とプライベートで心のスイッチを切り替えること、これは最低限です。次にこれはもっとレベルが高くなりますが、仕事もプライベートも含めてすべて心の整理整頓を行っていくように意識していくことです。これができるようになれば、間違いなく仕事でもプライベートでも大きな成果を出すことができるようになります。

顧問社労士の部屋プロフィール

井上敬裕

井上敬裕 社会保険労務士・中小企業診断士

大田市場青果工場で約8年間工場長を務めた後独立。
工場の生産性・安全衛生管理と人事労務管理の両方をワンストップで行うことができる。フォークリフト講師の資格を持っている。