顧問社労士の部屋 建設専門の社労士が労働安全についてわかりやすく説明します。

管理監督者と管理職の違い

管理職になると残業代がつかない。このことは結果的にそうなっているだけで、管理職は残業代をつけなくてもいいという法律や決まりがあるわけではありません。管理職には労働時間を自分でコントロールできるという裁量権があるので、ある意味労働時間を短くすることも長くすることもできます。実際には長くなることがほとんどなので、あらかじめ定額で手当を付けることが多いのではないでしょうか?

 

さて、同じ管理職でも係長、課長と部長の間には大きな隔たりがあります。係長。課長レベルだと現場のリーダーとう感じで、どちらかというと労働者側の意識で、会社の経営会議に参加するなど経営者の立場と一体になっている部長とは大きな隔たりがあると言えます。従って、係長、課長と部長を同じレベルの管理職と考えることはできない場合があります。

 

部長、工場長やセンター長などのような経営者と同じ立場に立った管理職のことを管理監督者と言います。管理監督者と見なされるためには3つの条件が必要です。

①経営者と同じような決定権を持っていること

②労働時間を自らの裁量でコントロールできること

③他の労働者と比較して相当の高い待遇を受けていること

 

管理監督者は時間外労働、休日労働の制約を受けません。したがって残業手当を支払う必要がありません。(深夜は必要です)係長や課長で管理監督者の条件を満たしていれば残業代は支払う必要がありませんが、ただの管理職である場合は、時間外手当を付ける必要があります。「名ばかり管理職」が問題になることがありますが、この問題は管理監督者の条件を満たしていない管理職に、時間外労働、休日労働手当を一切つけないという違法性にあります。

 

顧問社労士の部屋プロフィール

井上敬裕

井上敬裕 社会保険労務士・中小企業診断士

大田市場青果工場で約8年間工場長を務めた後独立。
工場の生産性・安全衛生管理と人事労務管理の両方をワンストップで行うことができる。フォークリフト講師の資格を持っている。