顧問社労士の部屋 建設専門の社労士が労働安全についてわかりやすく説明します。

変わる社会保障のかたち

明日から10月、最低賃金の改定、社会保険の被保険者の適用基準の改定など雇用に関係する制度等が大きく変わります。

まず最低賃金の引き上げです。10月は毎年最低賃金が改定されます。東京は932円になります。最低賃金は時給で示されますが、注意したいのは月給の場合です。月給を所定労働時間数で割って、最低賃金を下回っていないかチェックが必要です。

最低賃金以上に大きなインパクトがあるのが、社会保険の適用範囲の拡大です。今までは週30時間未満の労働者は被保険者の定期用範囲外でしたが、10月から週30時間未満でも適用されるケースが生じるようになります。新しい適用対象者の範囲は以下の通り、

1週間の労働時間が20時間以上

かつ

年収(通常の給料)が106万円以上(月額88000円)

一番影響を受けるのは、パートで働き、社会保険は配偶者の扶養になっている人です。1日5時間週4日勤務の場合、時給が1,100円以上だと適用者になります。適用者になると手取りが13000円減ります。会社は13000円費用が増えることになります。労使双方かなりインパクトが大きいですね。最低時給の上昇が追い打ちをかけます。

さらに法改正ではありませんが、社会保険に加入して事業者の取り締まりが強化されています。法人であれば社会保険の強制適用事業所ですが、実際には加入していない事業者がたくさんあります。今までは取り締まりも緩く、法人の代表者だけど国保です、といった社長も多かったのですが、そういった社長のところに社保の加入を促す通知が出されているようです。今年から始まったマイナンバー制度が追い打ちをかけます。

 

上記のような流れを見ると、支払うものばかりが多くなっていき一方的なイメージがありますが、国は一方で年金の受給条件を下げていく予定です。現在、年金の支給条件は保納付期間最低25年ですが、これを10年にする予定です。年金を支払っていない人が支払わない理由として多いのが、「今から25年間も払えない、今から払ってももらえないのだったら、払わない」というものです。今後の労働情勢を考えると、保険料の確保と支給のバランスをとるためには、しくみ

顧問社労士の部屋プロフィール

井上敬裕

井上敬裕 社会保険労務士・中小企業診断士

大田市場青果工場で約8年間工場長を務めた後独立。
工場の生産性・安全衛生管理と人事労務管理の両方をワンストップで行うことができる。フォークリフト講師の資格を持っている。